「4K ULTRA HD Blu-ray」とは現行のBlu-rayよりも映像の表現能力を大幅に拡大した次世代の映像メディアです。
映像を構成する3つの要素
映像を構成する要素には 「解像度」・「輝度」・「色」の3つがあります。
この3つの要素に触れて「4K ULTRA HD Blu-ray」の魅力と従来規格との違いを紹介します。
解像度:高解像度4K(3840×2160画素)
「4K ULTRA HD Blu-ray」の解像度は3840×2160画素。
現行Blu-rayのフルHD解像度が1920×1080画素ですから4倍もの解像度になります。
実写映像ではよりきめ細やかな映像が再現でき、アニメーションにおいては4K解像度にコンバートすることで本来は描かれていないのに出てしまう描線のギザギザ(ジャギー)を解消し微細なディテールまでも鮮明に再現できます。またフィルム制作された映像などもスキャニングして4Kデジタル化することにより従来よりも鮮やかに復元できます。
輝度:高輝度 HDR(明暗レンジは100倍)
4K ULTRA HD Blu-ray は HDR (High Dynamic Range)はダイナミックレンジ(映像の明暗の範囲)が大幅に拡大されています。
現行Blu-rayのSDR(Standard Dynamic Range)では最大100nitsまでの明るさを表現できましたがHDRではその100倍の10000nits(注1)まで再現可能です。明暗の幅があるのでまぶしい輝きなども再現でき、暗いシーンでもメリハリの効いた映像でリアリティを高めます。
従来の性能では暗いシーンの中で強く輝く光や物を描くことが暗さと輝きの力強さを両立させる上で難しかったのですがHDRではそれをより豊かに表現できるようになりました。
nits:(ニット=1平方メートルあたりの明るさを示す単位)
注1:現行のUletra HD Blu-ray作品は、最大1000nitsまたは最大4000nitsで制作されています。
色:広色域 BT.2020(自然色76%を表現)
「4K ULTRA HD Blu-ray」では新しい広色域規格「BT.2020」を採用。
自然界に存在する色を従来の色域規格「BT.709」では約35%しか表現出来ないのに対して「BT.2020」は約76%を表現します。
これにより実写映像では被写体の持つ実際の色により近い色で表現することができます。アニメーションにおいても色彩が細かく設計された部分などを忠実に再現するので作者が表現したい色がダイレクトに伝わる映像となるでしょう 。
まとめ:「4K ULTRA HD Blu-ray」 に期待できること
映像の質を確定付けるこれら3つの要素を格段に向上させた「4K ULTRA HD Blu-ray」で観る映像は・・高解像度に加えて明暗の幅も広がり、さらには表現色も従来の倍以上となります。
これらが相まった結果、従来では白一色などにしか見えなかった強い光に色を加えたり、見にくかった暗いシーンでも明暗にメリハリが出て、細かな色の違いまでも表現出来るので映像のリアリティが増します。
具体的には煌びやかな光や色などが描かれた未来や架空世界の場面、夕陽や虹など日光が映える自然風景、深海や宇宙など薄暗い場面においても実際にその場に居るような臨場感を得ることが出来ます。
「4K ULTRA HD Blu-ray」を観るには
Ultra HD Blu-rayソフトの再生には対応したプレーヤーやレコーダーが必要です。
テレビはHDR対応の4Kテレビが必要です。(※本来の画質で観る場合)
※HDR対応の4KテレビだけでなくてもHDR非対応の4KテレビやフルHDテレビと接続した場合でもソフトの再生は可能です。ですがHDR非対応の4Kテレビの場合は4K+SDRとなり、フルHDテレビは2K+SDRとなり Ultra HD Blu-ray 本来の画質ではなくなりますので注意して下さい。
この記事で紹介したUltra HD Blu-ray の3つの要素(4Kの高解像度・HDRの高輝度・BT.2020の広色域)を全て楽しむには、HDR対応の4Kテレビが必要です。